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かすむ


黄班変性(おうはんへんせい)

加齢により物をよく見る網膜の黄斑部に変性を来す、最近急増している眼の病気です。視力が極端に低下し、ものがゆがんで見えたり、見ようとする中心部が見えなくなったりし、徐々に進行します。時には黄斑部からの出血により突然見えなくなります。

原因

欧米並みの食生活など

症状

何となく見づらい、テレビが白黒に見える、画面が歪んでいる、人の顔が細長い、視野の中心部が暗く部分的に欠けて見えるなど

角膜の障害(かくまくのしょうがい)

眼精疲労(がんせいひろう)

眼精疲労とは、視作業(眼を使う仕事)を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態をいいます。

原因

パソコン等の作業、度の合わない眼鏡の使用、眼疾患によるもの、全身疾患に伴うもの、心因性のもの、環境によるものなど

症状

しょぼしょぼ、目のかすみ、目が痛い、まぶしさ、充血、頭痛、肩こり‥・

急性緑内障発作(きゅうせいりょくないしょうほっさ)

ヒトがものを見るときには、まず、外から目の中に入ってきた画像情報が、視神経とよばれる神経を通して脳に送られます。緑内障では、その情報を伝達している視神経に異常が起こり、眼からの情報を正確に伝えられず、脳で画像をうまく組み立てることができなくなります。その結果視力や視野に障害がおこり、緑内障のなかでも急激に眼圧が上昇し、眼の充血や痛みや、頭痛、吐き気など激しい症状を起こすものを急性緑内障とよびます。急性緑内障発作はすぐに失明の恐れもあります。

症状

急な頭痛、吐き気、充血、かすみ目

関連症状

視野が欠ける、目が重い

結膜の障害(けつまくのしょうがい)



虹彩炎(こうさいえん)

茶目が炎症を起こしたもの。虹彩の前の前房という透明な液体の入った部分に濁りがでて、ものがかすんで見えたり見にくくなったりします。膠原病などに合併して見られることもある。

症状

充血、かすみ、まぶしさ、眼痛、角膜の周りに充血

関連症状

しょぼしょぼする

視神経炎(ししんけいえん)

視神経(網膜に映った物の形や色、光などの情報を脳神経細胞に伝達する神経)が障害される病気です。視神経の炎症によるものを視神経炎、炎症性でないものを視神経症と区別します。急激に視力が低下し、視野の中央や見ようとするものが見えにくくなる中心暗点が起こります。

原因

多発性硬化症(たはつせいこうかしょう)、ウイルスの感染など

症状

急激な視力の低下、視野の真ん中が見えない(中心暗点)頭痛、眼球運動痛(眼球を動かすときの眼の痛み)、眼の圧迫感など

斜視・弱視(しゃし・じゃくし)

中心性網脈絡症(ちゅうしんせいもうみゃくらくしょう)

30代、40代の働き盛りの男性によく起こる病気で、片眼性です。網膜の一番よく見える黄斑部に丸いむくみができるため、見ようとする中心部が見にくくなります。視力も低下しますが、ものがゆがんで見えたり、小さく見えたり、色が変わって見えたりすることもあります。2〜3カ月で自然経過で改善することが多いが再発しやすい。

原因

過労、睡眠不足、心身のストレスなど

症状

視野の中心が暗く見える、ものが実際よりも小さく見える、ものゆがんで見えるなど

糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)

糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症のひとつで、我が国では成人の失明原因の第一位となっています。糖尿病は、高血糖(血液中の糖分が多くなる)が原因で、全身の血管や神経がしだいにおかされ、目や腎臓をはじめ、全身の至る所が障害を来たす病気です。糖尿病が怖い病気といわれている理由は種々の合併症にあります。網膜症は、網膜に障害が起こ場合によっては失明することもある怖い病気です。初期は自覚症状が乏しいため、気がつかないうちに病気が進行してしまい、ある日突然眼底に大出血や網膜剥離を起こして、失明の危機にさらされることがあります。

白内障(はくないしょう)

水晶体が濁ってくることを白内障といいます。瞳孔をみると白く見えることから「白そこひ」ともよばれます。目の中のレンズの役目をしている水晶体に濁りが生じると光を十分に通さなくなり、ちょうどスリガラスを通して外を見るように物がかすんで見えるようになります。そして濁りがきつくなると明暗だけしかわからなくなるなど視力は低下します。白内障にはいろいろな種類があります。

原因

加齢、アトピー、糖尿病、風疹、ぶどう膜炎、外傷、放射線、薬など

症状

目がかすむ、二重に見える、まぶしい、明るいところで見にくい、眼鏡が合わなくなる‥

白内障の種類

先天性白内障、老人性白内障、糖尿病性白内障、併発性白内障、外傷性白内障

VDT症候群(ぶいでぃーてぃーしょうこうぐん)

VDT症候群とは、パソコン、ワープロ、テレビゲームなどの端末であるVDT(Visual Display Terminal=ビジュアルディスプレイターミナル)を用いた長時間作業により、目・体・心などに影響のでる病気で、別名「テクノストレス眼症」とも呼ばれています。要因として多いのはドライアイです。長時間集中してPCモニターを見続けると、まばたきの回数が減り、目が乾燥することによって、非常に疲れやすくなります。また、長時間同じ姿勢をとり続けるので、肩がこる、首から肩・腕が痛む、だるいなどの症状が起こり、慢性的になると背中の痛み、手指のしびれなどいろいろな症状に進展します。

関連症状

いらいら、目の痛み、かすみ目

ぶどう膜炎(ぶどうまくえん)

眼球は、3層の膜でつくられていますが、真ん中の膜がふどうの色、形をしているためにぶどう膜と呼ばれています。ぶどう膜は、虹彩、毛様体、脈絡膜と呼ばれる部分からできていますが、炎症が特に強い部分の名前をとって、虹彩炎(こうさいえん)、虹彩毛様体炎(こうさいもうようたいえん)、脈絡膜炎(みゃくらくまくえん)といったり、また虹彩や毛様体が主として病気になるものを前部ブドウ膜炎、脈絡膜が主として病気になるものを後部ブドウ膜炎と呼んだりすることがあります。

原因

ぶどう膜に対する過剰な免疫反応や、結核や梅毒の部分症状として現れる、寄生虫(犬回虫)、細菌・ウイルス・カビ(真菌)などによる感染が原因となることがありますが、原因を特定できないこともしばしばです。昔から有名なぶどう膜炎として、ベーチェット病・サルコイドーシス・原田病が挙げられ(三大ぶどう膜炎)、いずれも、免疫系の異常が原因で発症することが分かっています。

症状

まぶしく感じる、眼痛、かすみがかかったように見える、充血、視力低下、飛蚊症(虫が飛んでいるように見える)など

関連症状

しょぼしょぼする

網膜はく離(もうまくはくり)

網膜剥離の多くは、網膜に裂孔(裂けめや丸い穴ができて、そこから網膜の下に水が入り込んで、網膜が眼底からはがれる病気です。正確には、裂孔原性網膜剥離(れつこうげんせいもうまくはくり)といい、目の打撲など外傷によっても起こりますが、たいていは誘因なく起こり、近視の強い人ほど頻度は高くなります。網膜剥離の初期症状としてよくあるのが飛蚊症です。また、目を閉じると端のほうに光が走る光視症も網膜剥離の初期症状として現れることがあります。やがて剥離部位が網膜全体に広がると、視野の欠け、そして急激な視力低下、失明にいたることもあります。

原因

  • 飛蚊症(小さなゴミのようなものが見える症状)
  • 光視症(視界の中に閃光のようなものが見える症状)
  • 視野欠損(カーテンをかぶせられたように見えにくくなる症状)

症状

視力低下、痛みはない

緑内障(りょくないしょう)

見える範囲(視野)が狭くなる症状が最も一般的ですが、初期は視野障害があっても全く自覚しないことがほとんどです。多くの場合、病気の進行は緩やかなので、かなり進行するまで症状に気付かないこともあります。視野の一部が欠け出し、非常にゆっくりと多くの部分が欠けていって視野障害が進行した場合は、視力が低下したり、場合によっては失明することさえありえます。急激に眼圧が上昇した場合は眼痛・充血・目のかすみのほか、頭痛や吐き気を自覚することもあります。

(なぜ気づかないのか)
一方の眼の視野が欠けていても、通常は両眼で見て視野を補っているので脳が視野が欠けている部分を補正し、見えていると認識する。

(緑内障を発見するには)
一方の目だけで、細かな字を見てぼやけて見える所がないかを探す

症状

視野が狭くなる、ぼやける、見えにくい

緑内障の種類

原発開放隅角緑内障、原発閉塞隅角緑内障、続発緑内障、発達緑内障

老視(ろうし)

老視とは、遠くを見たり近くを見たり自由にピントを変える力が衰えることによって起こるもので、近くのものを見る際に困難をきたした状況、俗にいう「老眼」のことをいいます。40歳をすぎると水晶体の弾力が低下し徐々に近くを見る作業の時に眼が疲れるなどの不快感を感じ始めます。節力の低下は生理的現象で加齢とともに進み、65歳を過ぎると調節力はほとんどなくなるので老視もあまり進まなくなります。遠方のものに焦点が合うことの多い遠視では、老視の症状をより早く自覚することが多いようです。近視の人はもともと近くに焦点が合いやすいため老視の症状を自覚しにくいといえますが、普段遠くを見るために使用しているメガネをかけた状態で近くのものがぼやけるなどの症状が出現します。”近視の人は老眼にならない”というのは誤りです。

症状

二つに見える、ピントが合わない